名誉顧問(特論セミナー)
楠岡成雄
1978年3月 東京大学大学院理学系研究科数学専攻修士課程修了
1978年4月 東京大学理学部助手
1984年4月 東京大学理学部講師
1986年5月 東京大学理学部助教授
1987年4月 京都大学数理解析研究所助教授
1993年4月 東京大学大学院数理科学研究科教授
2015年3月 東京大学退職
現在 東京大学名誉教授
楠岡先生の主な貢献
1.確率論と金融工学の融合
楠岡先生は、確率論をベースに金融工学の諸問題に取り組んでおり、特にデリバティブの価格付けやリスク評価モデルの発展に寄与しました。
ブラック-ショールズ方程式などの金融数学の基盤となる理論にも影響を与えています。
2.保険数理とリスク管理
保険のリスク評価や商品の価格付けにおいて、確率論や統計学的手法を活用し、保険数理学の発展にも貢献しました。
特に、生命保険や年金の設計に関する数理モデルの構築が挙げられます。
3.数理ファイナンス
数理ファイナンスの分野では、リスク管理、ポートフォリオ理論、アセットプライシングの研究に力を注ぎました。特に、不確実な市場環境における金融商品の最適化問題に対する解決策を提示したことが、現代の金融理論に大きな影響を与えています。
楠岡先生の業績は、数学理論と実社会の応用を結びつけることに優れ、特に金融業界や保険業界において、その影響は非常に大きいものです。
また、彼の指導のもとで育った多くの研究者が、現在も金融工学や数理ファイナンスの分野で活躍しています。